河端 みのり氏コラム〈1/3〉

- 河端 みのり(こうば みのり)氏
NORI’S 代表
卒業後急性期領域・腎移植領域で16年余りの臨床経験を積み、その後看護
日本看護協会認定看護管理者
基礎教育で専任教員を経験。再度臨床に戻り教育専従師長、看護副部長、看
護部長を歴任。小規模医療施設・非急性期医療施設の教育改革を専門とする。
2020年9月NORI’Sを立ち上げる。
「NORI’S THE NURSES 」では、小規模医療施設の臨床看護
教育・看護の質向上を目指して取り組んでいる。
第1回 アサーティブ コミュニケーション
医療機関、介護福祉の現場での仕事では、様々な職種の方々と、お互いを尊重した関わりが極めて重要です。お互いを尊重するとは、具体的にどのようなことなのでしょうか。それはお互いの職業に尊敬の念を抱き、肯定的に認め合うことではないかと考えます。
かつて、アメリカオハイオ州にあるクリーブランドクリニックに管理の勉強に行く機会に恵まれました。そちらでの医師の言葉が忘れられません。患者さんの移送を専門に行うトランスの方々に対し「彼らに任せておけば安心だ。責任とプライドを持って、患者を安全に移送してくれる。彼らはクリーブランドの誇りだよ」と紹介して下さいました。また移送係の方々は「全身全霊をかけて患者さんを運んでいる、任せてくれ」と。かっこいいなと思いました。
日本では、まだまだ医者が頂点にいて、看護師、介護職、と縦の並びをイメージする方がいますが、本来チーム医療は横並びなのです。
もちろんコミュニケーションも同じ。患者さん、利用者さんに対して同じ目標を掲げ、すなわちその方にとってのベストを目指し、専門的な視点から意見を出し合う。尊重し合う気持ちと態度が極めて重要です。そしてそのディスカッション(カンファレンス)には、ご当人やご家族が加わり、お考え、お気持ちを尊重し、それを達成するために個々の医療福祉介護者は様々な専門性を発揮するのです。患者さんやご家族が、その場で質問をしても、その治療や介護支援を受け入れられないと判断してNOと回答しても、その選択を尊重し、更に皆でベストな方向性を探って行きます。この自己決定支援の場にも、アサーティブなコミュニュケーションは不可欠なのです。