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介護現場のモチベーション低下の背景とリーダーの初動ポイント

介護現場のモチベーション低下の背景とリーダーの初動ポイント

介護現場では「なぜ職員のモチベーション低下や、やる気の喪失が起こるのか」「リーダーの対応には何が必要なのか」と悩む声は少なくありません。改善の鍵となるのは、原因を正しく捉え、リーダーが初動で動くことです。

本記事では、介護施設における現場の負担構造を整理し、リーダーがすぐに実践できるポイントを解説します。

介護現場のモチベーションが低下する背景とリスク

介護現場では、職員のモチベーション低下が課題となっています。令和4年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書(公益財団法人介護労働安定センター)によると、労働条件の悩みは「人手不足」「低賃金」が上位でした。

一方、職場での人間関係の悩みは、「部下の指導方法がわからない」「相性の合わない人がいる」「上層部・管理者の能力が低い」「情報共有の不足」が上位を占め、一般職とリーダー層の両者が悩みを抱えているという結果でした。

人間関係の悪化は現場の雰囲気を左右し、介護サービスの質の低下や離職率の増加、残った職員への負担集中などのリスクが高まります。

サインを見逃すな!介護リーダーの初動ポイント

現場の雰囲気が悪くなる前に、職員のモチベーション低下の兆しに早く気付き行動に移すことが必要です。ここからはいつもと異なる職員の言動や雰囲気を察知するポイントを紹介します。

また具体的な行動については、後日配信する連載記事で【短期編】【中長期編】に分けて紹介しますので、ぜひご覧ください。

現場職員の会話や行動が消極的になるとき

以前は積極的な姿勢だった職員が、発言を控えたり利用者対応に消極的になったりするのは注意すべきサインの1つです。

「言っても何も変わらない現場だと諦めた」「この先長く働きたいと思わない」という気持ちの変化から、自分の発言に責任を持てない、仕事に興味がなくなる、評価されなくても問題ない、頑張っても意味がないなど思わなくなり、消極的になると考えられます。

現場職員の愚痴やマイナスな発言が増えるとき

職員同士の会話で愚痴や不満が目立つようになると、現場の空気は一気に重くなります。1人が言い始めると一緒に働いている職員全員に伝染してしまうため、注意が必要です。

評価への不満、待遇への不満、会社の将来性への不満、人間関係の問題、仕事や自分の介在価値の不明瞭などが隠れている可能性があります。今までは内に秘めていた人も、我慢の限界が来ると溢れ出てしまうでしょう。退職まで考えてしまうほど不満を持っている可能性もあります。

現場職員の勤務態度が悪くなるとき

遅刻や急な休み、無表情な対応、利用者への関心低下、仕事効率の低下など、これらの勤務態度の変化は重要な兆候です。

とくに利用者やご家族への対応が悪くなると、介護サービスの質の低下に直結します。今まではなかったのに、急に「有給休暇を消化したい」と希望があると退職が視野に入っているかもしれません。

まとめ

介護現場のモチベーション低下は個人の問題のみではなく、施設の環境や仕組みが大きく影響します。重要なのは、職員の小さな変化を見逃さず、リーダーが早い段階で対応することです。

そのためにも日頃から職員全員とのコミュニケーションを大切にし、現場の状況を正しく理解し、一つひとつの課題に対して改善を積み重ねることが、利用者と職員の双方にとって良い介護につながります。