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介護での新人が育つ体制づくり
スケジュールの立て方や
チェックシートなど

介護での新人が育つ体制づくり|スケジュールの立て方やチェックシートなど

日々の多忙な業務の中で、新人の育成に悩む施設は多いのではないでしょうか。前記事では、介護の新人が抱えやすい悩みとリーダーができる対策について紹介しました。

本記事では、新人の成長を効率的に促す体制づくりのために必要な育成計画やチェックシートについて、具体例を示しながら解説します。

介護の新人教育の大まかな流れ

指導者の大まかな手順は「計画立案」「実演」「確認」で、優先度が高く、難易度の低い業務から段階を踏んで進めます。最初の「計画立案」は指導者と新人の間で共通認識を持ち全体像を掴むために重要です。

計画を立てたら一つずつ「実演」→「確認」を繰り返し、できたら次のステップに進み同様に繰り返して行います。「実演」では指導者が介護技術や対応などの目的やコツを解説し、新人に見本を見せます。

その内容を次の「確認」で新人が利用者に実践し、実施後には本人の感想を聞いたうえで指導者の評価とすり合わせます。また定期的に時間を取ってフィードバックする面談の機会があると、計画立案の目標を達成するために具体的なアドバイスや改善点が可能になります。

この際、後述のチェックシートを使用するのもおすすめです。

介護の新人教育スケジュールの立て方の例

基本的な計画は各施設で必要な課題に合わせてつくる必要がありますが、ここでは6ヶ月を基本とした一例を紹介します。期間はあくまで目安で、必要な課題と習得状況に応じて調整してください。

最初の1週間は施設と仕事に慣れるために施設構造、接遇、感染対策、移乗介助の基礎などを指導する導入期です。次の7週間で基本業務を習得します。

始めの2週間では食事・移動介助、入浴、おむつ・シーツ交換・移乗介助の技術研修などを、続く5週間ではリスクを伴う介助手技である移乗やトイレ介助などを中心に利用者の体調変化や事故に備え、上司や先輩に報告・連絡・相談を確実にする内容です。

次の3ヶ月で変則勤務である早番・遅番の対応を、その後1ヶ月で夜勤の対応を可能にします。少人数体制の中で、一人で対応できる状態を目指し、クリアした時点で独り立ちです。このように、期間・目標・具体的な業務を明確にすると、指導する職員も安心して教育に取り組めます。

介護の新人教育チェックシートの記載すべき項目

まずチェックシートの項目を考える前に、目的を明確にし、目的に沿ったチェック項目を検討して洗い出す作業が必要です。目的や項目を検討する際には、事業所のマニュアルも参考にするため、最新版かを確認のうえ進めてください。

チェックシート作成時のコツは、項目ごとの評価を細分化し業務の理解度を測る点です。評価は「できる・できない」だけで終わらせず、3段階以上に分けましょう。新人の自己評価に加え、指導担当者の評価も入れ、指導状況を多角的に把握できるようにします。可能な限り簡潔な項目にするのも大切です。

以下で具体例を紹介しますが、項目は1から作ると大変なので厚生労働省の介護技術に関する評価シートなどもご活用ください。

◾️介護の基本
介護職の心構え・利用者との関係性

◾️介護技術
食事介助・移動介助・更衣介助・排泄介助・入浴介助

◾️接遇マナー
身だしなみ・声の掛け方・態度

◾️感染症
基本知識・対処法

まとめ

新人が育つ体制づくりには、段階を踏んだ教育、目標を明確にした育成スケジュール、進捗を把握するチェックシートが有効です。これらの実践によって指導のばらつきを防ぎ、チーム全体で育成に取り組むことができます。

次回は、新人が育つ指導のコツについて紹介します。