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【小黒 佳代子氏コラム】
くすりの扱いと
栄養について〈3/3〉

【小黒 佳代子氏コラム】くすりの扱いと栄養について<3/3>

小黒 佳代子氏コラム〈3/3〉

小黒 佳代子(おぐろ かよこ)

株式会社ファーマ・プラス専務取締役(薬剤師)
日本褥瘡学会褥瘡・創傷専門薬剤師

プラス薬局高崎吉井店にて薬剤師として勤務。
大学病院、調剤薬局の勤務を経て、2009年に現・代表取締役とともに群馬県でプラス薬局を開業。地域に根ざしたかかりつけ薬局のあり方を模索し続け、在宅医療にも力を入れる。日本在宅薬学会、日本褥瘡学会では理事を務める。

適正な薬物療法の実践を患者さんとともに考えられるオンリーワンの薬剤師になりたいと思い活動している。

管理薬剤師が果たす栄養管理の新たな役割

 超高齢社会の現在においては、健康寿命の延伸が望まれ、医療の目的は疾病の改善のみならず、病状の維持や予防も重要な目標となっています。実際、2024年の循環器系疾患にかかる医療費は全体の18.2%を占め、新生物(がん)の14.7%を上回っており、疾病別では最も多くなっています。また、整形外科領域の筋骨格系および結合組織の疾患は7.9%で第3位となっており、病状の維持・予防が医療の目的になっていることがうかがえます* 1)