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チームケアの実例紹介

チームケアの実例紹介

前回は介護現場におけるチームケアの実践ポイントについて解説しました。第2回の内容は、こちらからあらためてご確認いただけます。

第3回ではその内容を踏まえ実際の現場で介護職と他職種がどのように連携しケアを行っているのか、具体的な事例を通して紹介します。地域での連携事例になりますが、介護職の視点からチームの力がどのように発揮され、利用者の生活を支えているのかを見ていきましょう。

介護と医療との連携!チームケアの事例紹介

以下の事例では、介護職が他職種とどのように情報を共有し、専門性を発揮しているかに注目して解説します。

事例1: 地域でのアルツハイマー対応

89歳の男性。70歳代後半からアルツハイマー型認知症と診断され、徘徊などの症状が見られていました。

一度は特別養護老人ホームに入所しましたが、肺炎での入院を経て在宅介護などのサービスを再開。結果的には、専門家同士の連携、専門家と家族の連携がうまくいき、家族も安心して最期を自宅で迎えることができた事例です。

介護職の視点から振り返るとチームケアの連携も大切ですが、本人や家族の思いを大切にして介護ができていた点や医師の存在が大きかった点が評価されました。

在宅介護において本人の体の状態は家族では判断できないところが家族の心配事で、夜間でも連絡・相談できたのが安心につながったと考えられます。そのため医療サポートだけでなく寄り添えるような介護サポートも必要だといえるでしょう。

※事例出典:ことう地域チームケア研究会たより

事例2: 地域での終末期ケア

80歳代のがん末期の利用者。在宅療養のため退院しましたが、利用者向けに十分な打ち合わせなどが行われておらず、当初は退院後の調整不足により本人や家族が不眠や動悸などの強い不安を抱えていました。

訪問看護師がその不安を察知し、すぐに訪問診療医を紹介。その後、ケアマネジャーを通じて訪問介護や入浴介護が導入され、医療・介護関係者が密に情報を共有する体制が整いました。また日ごとに変化する状態に対し、その日のうちに必要なケアを提供できるよう、職員間で臨機応変な調整も行っています。

介護職は利用者の食事量の低下や表情・呼吸状態など、日々の細かな変化を丁寧に観察し、看護師や医師へ迅速に共有する役割を担いました。終末期においては介護職が「チームの目と耳」となり、日々の些細な変化を医療職に迅速に報告していたことによって利用者の安心感と臨機応変な対応が可能となった事例です。

※事例出典:さがみはら市 医療と介護の連携の好取組事例について

事例3: 寝たきり状態の在宅対応

寝たきり状態となった利用者に対し、介護職員が中心となって日常ケアを行いながら、医療・リハビリ職と連携して支援した事例です。

利用者は脳出血の後遺症により嚥下機能が低下し、誤嚥性肺炎をきっかけに管を通して食物や水分を流入する「胃ろう」をつくりました。在宅生活の継続が難しい状況でしたが、「自宅で過ごしたい」という本人と家族の強い希望を受け、関係職種が連携して支援体制を整えました。

介護職は医療機関と連携し、日々の体位変換や清潔ケアに加え、胃ろう管理、また訪問リハビリテーションを導入してその様子を記録としてチームに共有しました。

利用者本人と家族の希望をチーム全体で共有し、同じケア目標のもと多職種が密に連携した結果、在宅生活が支えられ身体機能や嚥下機能の一定の回復にもつながった事例です。介護職は日常生活を支える立場として、ケアの実践だけでなく他職種をつなぐ役割を担ったといえるでしょう。

※事例出典:さがみはら市 医療と介護の連携の好取組事例について

まとめ

全3回にわたり、介護チームケアの役割や実践のポイント、そして具体的な事例を紹介しました。介護現場におけるチームケアは、一人の努力に頼らず仕組みで利用者を支えるものです。他職種と情報を正しく共有し、互いを尊重する姿勢を持つことで、より質の高いケアと働きやすい現場が実現します。

介護職と他職種との連携のコツについては、次の連載でさらに深掘りしていきます。

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