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【黒木利恵氏コラム】
冬季に流行する感染症・
気をつけるべき対応策
〈2/3〉

【黒木利恵氏コラム】冬季に流行する感染症・気をつけるべき対応策〈2/3〉

黒木利恵氏コラム〈2/3〉

黒木 利恵(くろきりえ)

神奈川県立保健福祉大学実践教育センター
感染管理認定看護師教育課程専任教員
感染管理認定看護師

神奈川県立がんセンターに勤務、2004年感染管理認定看護師を取得し、2019年より現職。WHO 手指衛生多角的戦略に基づく手指衛生指導者育成セミナー運営をはじめ、神奈川県感染症医学会評議員、神奈川県健康医療局新型コロナウイルス感染症神奈川県対策本部感染症対策指導者及びC-CAT業務従事者として活動している。

高齢者施設等へ訪問し、感染対策指導や職員教育などを行い、
現場からの信頼も厚い。

第2回【ノロウイルス感染症】

1. 基礎知識

ノロウイルスは感染性胃腸炎の代表的な原因微生物である。感染力が強く、少量のウイルス(100 個以下)でも感染し、集団感染を起こす。ノロウイルスに汚染された食品等を、生あるいは十分加熱調理しないで食べた場合に感染する。潜伏期は1~2 日、嘔吐と下痢を主症状とし、多くは2~7日で治るが、脱水、けいれん、肝機能異常、脳症等を合併し、命に関わることもある。便中にウイルスが3週間以上排出されることもある。