土井勝幸氏コラム〈3/3〉
- 土井 勝幸(どいかつゆき)氏
医療法人社団東北福祉会 介護老人保健施設せんだんの丘施設長
これまで全国老人保健施設協会理事、日本作業療法士協会副会長等を歴任。
学校法人栴檀学園 東北福祉大学特任教授(兼任)作業療法士
現在は宮城県老人保健施設連絡協議会監事、全国デイ・ケア協会副会長を務める。
宮城県や仙台市の介護や地域医療関連の委員も多数務める。
“「在宅復帰」を考える”としたテーマの3回連載コラムも今回が最後となります。
第1回では、老健の役割としての「在宅復帰・在宅療養支援機能」についてご説明し、第2回では、老健からの在宅復帰の支援事例としてA氏を取り上げましたが、在宅復帰後にすぐに再入所となってしまうという、ある意味、在宅復帰の支援が失敗したところまでをご紹介しました。
さて、第3回では、その後A氏がどのようにして再度の在宅復帰を果たしたのかについて「本人の望む生活」という視点からご紹介をしたいと思います。
1.再度の在宅復帰に向けたチャレンジ
医療・介護・障害者施設等では、施設内に「感染対策委員会」が設置され、委員会は定期的に開催されている。インフルエンザやノロウイルスの感染症の予防対策についても、委員会で検討され、予防計画と発生時対応がマニュアル・手順となり、現場職員へ提示される。