第5回施設経営者インタビュー 嬉の里 嘉手苅一氏
施設の運営、経営の今を読み解く「Management Rules(マネジメント・ルール)」。 第5回は、約40年にわたって沖縄県南風原町(はえばるちょう)を中心とした地域の介護・福祉を支えてきた社会福祉法人千尋会、介護老人福祉施設「嬉(うれしの)の里」の事務長、嘉手苅 一(かでかる はじめ)氏に施設経営の最前線について語っていただきました。
- 嘉手苅 一氏
社会福祉法人千尋会 介護老人福祉施設 嬉(うれしの)の里 事務長
前職にてシステムエンジニア(SE)をご経験された後、現在は嬉の里の事務長としてご活躍されている。
2024年度に介護職員の働きやすい職場環境づくり厚生労働大臣奨励賞を受賞。
嬉の里―「心地よいくらし空間づくり」がコンセプト
まずは社会福祉法人千尋会、嬉の里についてご紹介ください。
社会福祉法人千尋会は、創立して40年になります。業種、業態としては、特別養護老人ホームが70床、ショートステイが10床、デイサービスが35床、特定有料老人ホームが30床、その他カフェを併設で運営しております。母体は精神科系の病院ですので、認知症に強いグループです。
こちらに伺って、リゾート感溢れる外観に、そしてラグジュアリー感漂う内装に大変驚いております。
この嬉の里は、今から約8年前に移転、建て替えを行いました。建て替えを機に、介護を受けるご利用者さんにとって、また大事な人を預けるご家族にとって、「どんな施設が理想的な施設なのか」を追求して、例えば近所に住む人々、子供から大人まで、街のカフェや図書館に出かけるような感覚で気楽に訪れることができる施設にしたいと考え、このような外装、内装を設計、建設しました。できる限り、利用者さんに入居前と変わらない生活をしてもらいたい、「心地よいくらし空間づくり」というところがコンセプトですね。