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介護老人保健施設における
多職種連携の具体例
【評価と課題】

介護老人保健施設における多職種連携の具体例【評価と課題】

前回は、介護職の視点から見た「他職種連携」についてお伝えしてきました。今回は視野を広げて、施設全体で利用者を支える多職種連携の具体例を詳しく見ていきましょう。

この記事では、宮城県仙台市にある「介護老人保健施設(以下老健)せんだんの丘」より共有いただいた貴重な事例を紹介します。実際の現場で、どのような視点で多職種連携コミュニケーションが図られ、課題解決に向かったのか、そのプロセスを辿ってみましょう。

介護老人保健施設せんだんの丘での多職種連携の事例紹介

今回の事例は、老健せんだんの丘の小野咲子様より共有いただきました。実際の介護現場で行われている多職種連携の具体例をもとに、各職種の役割や連携の流れについて紹介します。

<小野 咲子様のプロフィール>
1996年に作業療法士取得後、秋田県医療法人久幸会 今村病院・介護老人保健施設ニコニコ苑就職。2000年に宮城県医療法人社団東北福祉会 介護老人保健施設せんだんの丘に就職。リハビリテーション課長・ホームヘルパーステーション24の管理者や介護課長の兼務を経て、現在は入所事業部長補佐に従事している。

介護老人保健施設せんだんの丘の紹介

老健せんだんの丘は、2000年に宮城県仙台市で開設された老健施設です。2018年の介護保険制度改定により、老健施設の役割はより明確化され、「超強化型」「在宅復帰型」「加算型」「基本型」「その他」の5つに分類されました。

老健せんだんの丘は、そのなかでも在宅復帰支援に特に力を入れている「超強化型老健」に位置づけられています。施設の詳細は、公式ホームページで確認できます。

入所時の患者様情報

ここで紹介するのは、80代女性のAさんの事例です。要介護3のAさんは息子夫婦との二世帯住宅で暮らしていましたが、生活空間は分かれており、1階でほぼ独居に近い生活を送っていました。

もともとAさんは庭仕事が大好きで、日頃から屋外で過ごすことも多い活動的な方でした。しかし年齢を重ねるにつれて家事や整理整頓が徐々に難しくなり、週1回の訪問介護による生活支援を利用していました。

また一人で過ごす時間が増えて、歩行機会や地域の交流も減少してきたことから、週1回のデイサービスにも通っていたと報告されています。

そんなある日、中庭で洗濯物を干そうとした際に転倒し、救急搬送されました。その後、腰椎圧迫骨折と診断され、約1か月の入院生活を送ることとなります。