前回の連載では介護理念を掲げて浸透させる方法を紹介しました。今回の連載では、その後に現場で活用してケアの質を良くするための「介護理念の現場での活用法」について解説します。
介護理念がケアの質を左右する理由とは
介護理念は職員一人ひとりの行動や判断・思考するときの基準となるため、利用者へのケアに直結します。例えばベッドから車いすに移乗介助する職員でも、考え方や思いの違いにより以下のように対応方法にズレが起こります。
【利用者への思い】
A職員:利用者の意思を尊重したい
B職員:ケガなく安全に生活してほしい
【介助方法】
A職員:
・利用者が移乗できるタイミングまで待つ
・利用者の立つ力を維持するため必要最低限支える
B職員:
・職員が脇をしっかり支え、職員のタイミングで車いすへ移乗介助する
・利用者が転倒しそうになったら支えられる力で介助する